【観戦レポート】2025年チェスナットリーグ優勝決定戦兼「第12回 日本中学生選手権」関西代表決定戦チェスナット代表決定戦 VS Jr.インパルス



625で敗北。「日本一への道」は次世代へ託す



― Jrインパルスとの壮絶な西日本代表決定戦出場への戦い

中学生アメリカンフットボールの最高峰「日本中学選手権」への切符を懸け、ボアーズはMKタクシーフィールドエキスポでJrインパルスと激突した。「日本一」を目指すチームにとって絶対に落とせない一戦。スタンドには緊張と期待が混ざり合う独特の空気が流れていた。


【前半】

パスが交錯する空中戦、揺れる主導権

試合開始直後、#8 ユイトのビッグリターンが会場を沸かせる。しかし痛恨の反則で後退し、続くシリーズではインターセプト。嫌な流れをJrインパルスが見逃すはずもなく、パス3本で鮮やかに先制TD0−6と追う展開に。



ボアーズも #3 エイタロウ、#1 ユウタロウへのパスで敵陣に進むが、ここでもインターセプト。相手QBの正確無比なパスにディフェンスが後手に回る苦しい時間が続く。

それでも #82 アオタが渾身のパスカットを決め、相手のリズムを断ち切る。しかし、返ってきたパントは自陣2ヤードにピンポイント。絶体絶命の状況で魅せたのはQB #10 リョウスケだった。プレッシャーを受けながらも #3 エイタロウにロングパスを通し、一気に形勢を立て直す。


中央突破を狙う相手DLの猛ラッシュに対し、#52 ハルキ、#55 カナメ、#75 リョウタロウのOL陣は強固な壁となり続けた。オフェンスはテンポを掴み、最後は #11 ダイスケへのパスがエンドゾーンへ吸い込まれて同点。キックこそブロックされたが、6−6へ。

しかし前半終盤、Jrインパルスのロングパスが再び決まり痛恨のTD。ボアーズも#8 ユイトのビッグリターンで反撃するが生かしきれず、6−13で前半を折り返した。


【ハーフタイム】

「まだこのメンバーで戦いたいだろ」

静まり返ったサイドラインに、コーチの一喝が響く。
「まだこのメンバーで試合したいだろ!」

その言葉は、選手たちの胸に火を灯した。まだ終われない”“もっと一緒にプレーしたい。湿った空気が一気に熱へと変わり、後半に向けた覚悟が固まった瞬間だった。




【後半】

止まらない相手パスオフェンス、追いすがるも届かず

後半、ボアーズはフロントを厚くして対応を試みるが、Jrインパルスのパスはさらに精度とテンポを増す。守備が追いつかず追加点を献上。3Qだけで2本のTDを奪われ、6−25と追い込まれる。

それでもボアーズの意地が消えることはなかった。#3 エイタロウ、#5 シュウへの連続パスでゴール前10ヤードへ迫る。だが最後の一歩が届かずターンオーバー。さらに次のシリーズではゴール前1ヤードまで迫りながら痛恨のファンブル。

必死の反撃も実らず、スコアはそのまま動くことなく試合終了。悔しい敗戦となった。


互いの意地がぶつかった名勝負

経験は必ず未来へつながる

西日本代表決定戦の出場を懸けたこの試合は、まさに総力戦だった。Jrインパルスのパスオフェンスは圧巻で、正確なQBと「中央を割らせない」強固なOLのプロテクションが試合を支配した。

しかし、ボアーズの戦いぶりも胸を打つものだった。

  • 中央の強力DL陣と真っ向勝負し続けた #52 ハルキ、#55 カナメ、#75 リョウタロウ
  • スピードで中央を切り裂いた #22 ハヤト
  • ロングパスで会場を沸かせた #3 エイタロウ、#5 シュウ
  • 強烈なブロックで仲間を支えた #1 ユウタロウ
  • 劣勢でも崩れず冷静に投げ続けた #10 QB リョウスケ

彼らのプレーは、間違いなくチームの誇りであり、未来への大きな財産となる。

悔しさは大きい。しかし、この経験は必ず次の世代へ受け継がれ、そして花を咲かせるだろう。

ボアーズの未来に期待を込めて──このレポートを締めくくりたい。




Reported by J.Hiragi

コメント

このブログの人気の投稿

【観戦レポート】第23回中学選手権準決勝 VS 関西学院中学部

【観戦レポート】第23回中学選手権1回戦 VS 高槻中学

2024年度納会 9名の中学生が巣立ちました。